「切削」マニア論

専務のイチオシ「ペールカン脱油機」

 

まいどです!ツチヤ精工 専務のタカシゲです。

 

さて、突然始まりました【専務のイチオシ】コーナー!

同業者の皆さまや切削業に興味のある学生さんへ向けて、深江工場で導入している優れたアイテム(切削機器・設備等)を不定期で紹介していきます。機械フェチの僕目線で魅力を語る場なので、専門的というよりも使用感などの主観が入りますので、そこはご了承くださいませ。

 

今回紹介するのは、(株)田中技研さんの「ペールカン脱油機(TBP-12)」

 

 

「ペールカン脱油機」とは、切削工程で出る切り粉をペールカン(鋼鉄製の缶)に入れたまま脱着できる機械のこと。弊社が長年愛用している、なくてはならないアイテムの一つです。

 

僕がおすすめする理由は3つ。

 

(1)使いやすい

切削機から出てきた1日分の切り粉をそのままペールカンに入れて、フタをしてボタンを押すだけ。遠心分離という方法で3分ほど切り粉を回して切削油を飛ばすことで、7〜8割ほど回収できるんです。操作も簡単だし、フタがついているので安全です(フタがついていない脱油機もある)。

弊社の場合は、トリプルアールというメーカーの濾過機を使って油をさらにキレイな状態に戻してから再利用しています。

 

▼使用動画▼

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(2)コスト削減

品質の良い製品を作るため、またデリケートな刃の劣化を防ぐため、ツチヤ精工では高品質な切削油を厳選しています。創業当時はその高品質な油を切り粉と一緒に捨てて、新しい油を継ぎ足して使っていましたが、あまりにもコストがかかるということで色々探した結果、この「ペールカン脱油機」を導入することにしたんです。

おかげさまで切削油の交換は年に1回程度になって、なんと4割くらいのコストダウンになりました!今、切削油が高騰していますが、弊社は再利用して使っているのでそこまでの影響は感じていません。本当にありがたいですね〜。

 

(3)環境にやさしい

通常だったら切り粉と一緒に切削油も捨ててしまうところですが、「ペールカン脱油機」で油を回収して切り粉だけを処分するので、環境にやさしいんです。

また、弊社で使用している切削油は塩素フリーで、廃棄処理する際にダイオキシン等が発生しないので、さらに安心です。

 

 

 

切削油は僕たち製造業にとっての命なので、田中技研さんの「ペールカン脱油機」は手放せません。コスト削減の手段として、使い勝手も性能もかなり優秀ですよ。興味を持った方はぜひご自身でも調べてみてくださいね。

 

次回の【専務のイチオシ】は「トリプルアール SE100」です。お楽しみに!

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